登った下った走った歩いた備忘録

野辺山ウルトラマラソン100Km 2016 (71KM~ゴール)

71K 滝見の湯

 

すでに右足膝の痛みは走ることを阻み、前回と違うペースに困惑。

 

前日、一緒にコース下見をした友人から、

「ここはマッサージがあるんですよね」

「去年はやってもらいましたよ」

と教えてもらったのを思い出した。

 

エイドのそばは食べきれず(去年は食べれたが)。

水分だけ取って、マッサージを探す。

ファイテンのテントで、「これ塗ると楽になりますよ~」という声に惹かれ、藁にもすがる思いで膝、ふくらはぎ、太ももに自分で塗りたくる。

 

と、見るとこのテントがまさにマッサージやってくれるんじゃないか!?

奥で、二人が椅子に座ってマッサージ受けている。

あーーー、これ!お願いしますっ!!

 

丁度タイミングよく入れました。

 

「右ひざの痛みがもう限界なんです」

ふくらはぎから足の付け根にかけて、手際よくマッサージ受けます。

「大丈夫ですよ!これで絶対に軽くなりますから!!」

 

魔法のようだ。本当に痛みが消えている。あれほど右足を引きずっていたのに、マッサージ後は普通に歩ける。

 

助かった!まだ進める。

 

ここでドロップバック受け取ると、先に到着していた先輩と遭遇。

「ペースはどお?」(先輩)

「去年より30分遅いです、やばいです。俺はダメかも。先に行ってください!」

 

マッサージで足は動くようになったけど、この時点で完走できるかは全く読めなくなってしまった。

 

先輩は先に出発。私も、最低限の補給で再スタート。

しかし、、、、、眠気が激しい。なぜここで???

いや、眠気ではないか。歩けるけど、足が重い。動くことを体が嫌がっている。

休みたがっている。

 

この後には、馬越峠があるけど、その手前の道路横でついに寝転がって寝る。

3分?5分?たぶんそのくらい寝た。すぐ脇をほかのランナーが通る足音だけが聞こえる。

 

こんな所で横になるか??おい俺?ほんとにダメかも。。

 

でも、この横になる決断は正しかったと思う。少し気持も体も軽くなり、再スタート。馬越峠に差し掛かる。

 

ここからの上りは去年苦しめられたところ。吐き気との闘いだった。

今年は、、、吐き気ゼロ!

走れないけど、体は動く。

一歩一歩足を前に進め、苦悩することなく馬越峠頂上に到達。

f:id:uniblog:20160615122351j:image

 

ここからは、少しでも時間を稼ぎたい下り。

右ひざの痛みが再発したけど、ここで走って時間稼げないと、本当にゴールまで辿りつけない。

気合いで下る。

 

下りは2,3回歩いたが、ほぼ走れた。(ここで踏ん張って走ったことも結果的に大きなプラスだった)

 

平地に出ると、なかなか脚は前に出ない。走れない。

(ここも去年は少しは走れたよな)

歩きながらも、何とか83Kmエイドに到達。

 

水分しか受け付けない。横になって、少し足を上げて、血液が足先から戻るように無意識に寝てます。

 

数分経過。再出発です。

 

ここからは、100歩走って50歩歩く。100歩走って30歩歩く。

50歩走って30歩歩く。など、走ると歩くの繰り返し。

(このこまめな積み重ねも、最後のゴールにつながったと思う)

 

90Km通過時には、もうまともに走れない。

 

93Kmのエイドを通過したときは、空はオレンジ色。

f:id:uniblog:20160615121733j:image

(去年は今頃ゴールしていたなー)

残り1時間。7Km。これが届きそうで届かないジレンマ。

 

残り5km。普通に走れれば余裕で笑顔でゴールできるのに。

残り3km。ゴールで発せられるアナウンスが聞こえる。俺は時間内にあそこまでいけるのか?

 

あと1km。たぶん、歩いたらギリギリ。

なんでこんなに切羽詰まってんだ!?どこで間違った!?こんなはすじゃ!?

必死です。もう、膝の痛みに顔が捻じれていても、とにかく走り切ってゴールする。

野辺山駅前で左折し、最後の直線。

もう、間に合って良かったという気持ちだけ。

 

「ゴーーーーール!」

 

ゲートを潜る手前から泣けてきた。

ゴール直後は、メダルかけてもらう前から号泣。いや、嗚咽。

恥ずかしくて、サングラスをかけ直して顔を隠す。

 

本当に辛かった。情けなさとか嬉しさとか安堵感とか、色々な感情が入り混じったゴールでした。

 

私はもう放心状態で、最後の方を応援する元気もなく、タグを切り取ってもらっているときにタイムアップのアナウンスを聞きました。

 

この時間帯は、残酷です。

 

来年はもっと余裕もってゴールできるよう、今回の大会結果を検証しよう。